イジワルチェリー



教室をキョロキョロ見回してると、沢山の女子に囲まれている人が教室の入り口にいることに気づいた。


「あぁ、別にいーぜ?遊んでやっても…」

「やったあ!」


…どうやら、サクラって呼ばれていたのは、あの囲まれている男の人みたい。

でも…

男なのに、サクラ?


「ただし……」

「え?」


――ダンッ!


…わ!


男の人が、女の子の顔のすぐ横の壁に、右手で寄りかかった。


「おめーが俺のことを落とすことができたらな…」

「……え……」


その男子生徒は女の子に小声で言い放つと、教室の中央に向かっていく。


……なんて上から目線!

女の子は泣いてるし…この人も同じクラスなの…!?





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