イジワルチェリー
あたしは鬱陶しくなって、すぐに本を開いて読書を始めた。
冷たい態度をとれば、そのうち相手しなくなるよね…
「ふっ」
サクラが片口を上げて笑った。
何が面白いのよ!?
なんて内心腹を立てつつも、小説の字に目を走らせる。
「気に入った…」
――グイッ!
サクラの声の直後、一瞬にして彼の手があたしを引き寄せた。
―――――!!!
顔、サクラの顔が…
目の前に………
「俺の彼女にしてやるよ」
高校生になったら
静かに暮らそうって
誓ったのに
誓ったのに…………
あたしの高校生活…
早くも波乱の予感です……