イジワルチェリー
――ドンッ
「きゃっ」
桜を見ていたあたしに、突然衝撃が走った。
誰かに…ぶつかったのかな!?
一応、謝ったほうがいいよね…?
「……ってー」
後ろから低い声が聞こえた。
…きっとあたしとぶつかったひとだ!
後ろを恐る恐る振り返ってみる。
と、そこには、
眉間にシワをよせているいかにも怒っている様子の男子生徒が…
ひっ……!
男の人だった……
どうしよう…
とりあえず…
逃げなきゃ!
あたしはダッシュでその場から逃げ去った。