イジワルチェリー



あ、ここか。


前から3番目だ…



ほんとは一番後ろの隅っことか、目立たない席が良かったのに。

前から3番目って結構真ん中じゃん…


不満を残しながらも、あたしはとりあえず席について、ただ一点をボーッと見つめていた。






そう。


クラスがどうとか、

隣の席の人、前、後ろ。

そんなのどうだっていい。





あの時誓ったの。

高校生になったら、静かに暮らそうって。


堂々と花を咲かす桜ではなく

日影にひっそりと咲く小さな花みたいに。



誓ったんだよね……





< 8 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop