そばにいて






「運命を信じますか?」









知らない相手からいきなりよくわからない質問。僕はちゃんと答えてくれないと思った。










「…私は…」










でも、貴女はまっすぐな瞳で柔らかく笑ってくれた。










「私は、運命があると信じます」










少し照れくさそうにする彼女がとても綺麗に見えた。重たい買い物袋を持っていても、見ず知らずの相手を心配する綺麗な心を愛おしく思った。










「僕は東雲辰巳と言います。貴女の名前は何ですか?」








僕はこの出会いを運命だと信じたい。そして、華さんの龍之介さんの夢を僕の夢を叶えたいと思った。











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