そばにいて
―――…
2040年の秋頃。
私は、10歳となり東雲家を継ぐために毎日英才教育を受けていた。でも、それに嫌気がさして家から飛び出したことがあった。
それでも、まだ小さい子供だったため行き場所なんて限られる。勉強ばかりに追われていたせいで友達もしなかった私は、公園で1人寂しく遊具に身を隠していた。
「父さんと母さんのバカ…」
「だれがバカなんだ?」
「!!?」
独り言を呟いただけなのに、いきなり質問で返された。
ビックリして声がした方を見てみると、小さい少女がブカブカの白衣を着てブランコに1人で座っていた。