そばにいて
そして、私が30歳となった頃に、父さんが急死をし『花嫁姿を見たい』と何度も言っていたこともあり、華は元々許嫁だった相手と政略結婚をした。
私は、薫子を失った日から華を名前で呼ぶことはなくなったし、会話も全くしないに等しい。
正直、華の結婚を壊して私と同じ気持ちを味合わせようと思ったがやめた。
その2人には“愛”が感じなかった。
いずれ壊れると思い、何もしなかった。私の予想通りに5年足らずで離婚した。
それでも、私は羨ましいと思ってしまう。
「おじさーん!」
華の息子、辰巳の父親の京助を見るたびに。