そばにいて
「客は私ではありません」
「え?」
そう言って現れたのは私の罪。
「…久しぶり、華」
薫子だった。
自然に体が震えてしまう。もう二度と会うことはないと思ったのに。
私だけが…、私だけしか知らない罪。
「…な、なんで…」
「貴女の孫に助けてもらった。…ねぇ、華。私が何を聞きたいかわかるよね?」
肩が大きく跳ね上がったのがわかった。薫子も兄様も辰巳も真剣な表情で私を見ている。
隠せきれない、そう思った。