そばにいて






結婚を壊してしまえば、2人とも誰にも盗られない。2人とも、私の大好きな2人のままでいてくれる。

そんなことを思ってしまった。







「あのね、私薫子のせいで銀次さんに嫌われているの。私はこんなに愛しているのに…。だからお仕置きが必要だと思うの」







私はその時の晴美の顔は忘れないと思う。とても気持ちが悪い笑顔だった。








元々桜宮家頭首は晴美に好意を抱いていないことは有名なことで誰もが知っていた。


桜宮頭首の銀次は国の偉い人物からの命令でほぼ無理矢理という形での結婚だったらしい。








「私の計画は完璧よ。薫子を閉じ込める場所も準備できたし、華さん協力してくれるかしら?」




「…その計画を詳しく教えて下さい」








晴美は歪んでいたんだ。











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