そばにいて





桜宮頭首は、薫子が投獄された後研究室で自殺しているのが発見された。

遺書も見つかった。







『涼子との大切な宝を失った今、この世界に心残りなどはない』








晴美はそれを見た後、半狂乱となり自分で身を投げて死んだと耳にした。


これは内密にされていたことで、知っている人はあまりいない。







私は許嫁だった人と結婚して京助という息子ができても自分の罪を忘れることはなかった。


私は結婚して子供もできたのに、あの人たちは私のせいで全てを奪われた。そう思うと、幸せだと思うことも幸せだと思えなかった。








離婚して京助を1人で育て、京助が兄様に懐いているのを見てまた後悔が生まれる。











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