そばにいて
隠し通せばいいと思った。
晴美がいなくなった今、真実を知る者は私だけ。晴美が薫子を殺したとずっと思っていた私は、これから死ぬまでずっと罪を1人で背負って死のうと思っていた。
でも、薫子は生きていた。
50年前の姿で。
最初は幽霊だと思ったけど違うようだった。そして、真実を知ってしまっていた。
アナタ達はきっと私の犯してしまった罪を怨むでしょう。
いえ、ずっと怨んでいたはず。
でも、それでいいの。
そうじゃないと、私は一生救われることはないと思うから。