そばにいて
「…やっぱり私は華を嫌いにはなれないよ。今も昔も。…全てを吐き出してくれてありがとう」
私の瞳からは涙が止まることなく流れ続ける。
「そうですね…。私も実の妹を完全に嫌いになることなど出来ませんでした。華、お前の罪を話してくれてありがとう。気付いてやれなくてすまなかった」
兄様もそう言って抱きしめてくれた。謝れることなんて私はしていない。兄様の私への態度もあたりまえのことだ。
私は、もう弱りきっている手を精一杯に動かし、2人の服をつかんで謝った。
「ごめ…な、さい!ごめんなさい!!」