そばにいて





病室からでると、『何があったんだ?』と何人かの人達が野次馬になっていた。



僕たちは何もなかったように病院をあとにした。







「そういえば、洞窟にあった御札や倒れた人達、行方不明になった関係者は結局なんだったんでしょう?」








ずっと思っていた疑問をぶつけると薫子さんが口を開いた。








「御札は誰も入らないように。倒れたヤツは地下にあった機械から出ている電波か何かで脳が刺激されたんだろう。行方不明のヤツはただ単に逃げたんだろうな」




「な、なるほど」








さすが元化学者と言うべきか。
頭の回転が早い。僕は2人の後ろをあとを追うように歩いている。










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