もう1度…。
後ろを振り向けば正尚はベッドで爆睡中だ。
今しかない。
あたしは心の中で正尚に謝ると、テーブルの上に置いてある正尚の携帯を掴んだ。
正尚、ごめん。
携帯を開いてメール画面のボタンを押した。
「あれ?」
画面は〈ロックNo.は?〉の表示。
正尚って携帯にロック掛けてるんだ…。
正尚がロック掛けてるなんて初めて知った。
あたしは、正尚の誕生日、
正尚を携帯で入力した7342、
正尚に関わる数字を並べるけど、ロックは解除されない。
このままじゃあ何もできずに正尚が起きてしまう。
…一か八かだ。
あたしは自分の誕生日の数字を打ってみた。