もう1度…。

別離。





ピンポーン






ガチャ「はい、って……麻実じゃん」




「…大地」




大地の顔を見た瞬間、泣きそうになった。




「どうした?何かあったのか?」




大地はあたしの異変にすぐに気がついた。



大地はあたしを知りすぎだ。




あたしを知りすぎだからこそあたしへの理解が強い。





だからあたしが今から言うことも理解してしまうんじゃないかと怖い。



バレてはいけない。





「大地」




「どうした?」




「答え…言いにきた」




「…じゃあ、教えて」




「大地…………ごめんなさい」




あたしは大地に頭を下げた。



5秒くらい下げた後、ゆっくり頭を上げると大地と目が合った。





「……理由は?」




「理由…?」




聞かれるとは思ってもみなかった。




「俺は今までお前を"幼なじみ"として支えてきたつもりだ。

お前を好きでもお前には…彼氏がいたから、頑張って"幼なじみ"でいた」






大地の言葉を聞いて涙が出そうになる。





ねぇ…大地。



もしも大地を信じていたら…







今のあたしたちはこんなことにはなってなかったのかな…?


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