僕たちのこと
そんなある日、美容室に行った帰りに
いつ来るか分からないバスを待つのが面倒だったから、
いつものように携帯を使って運転手を探していた。
すぐに返事をくれた人がいたので家まで送って貰おうって思った。


店を出ると、そこには今までの「客」とはまったく違った風貌の男がいた。


聞くところによると21歳。
見た目も全然お洒落でイケメン。
どうしてあんなサイトを見ていたのか不思議に思った。
彼は「コウキ」と名乗った。普通に家まで送ってくれた。


それから、コウキとはよく遊ぶようになった。
コウキと過ごす時間は、私だったりユキだったりしたけど
さほど支障はなかった。
何度か会っているうちに、私達は付き合っている事になっていた。
ワガママをきいてくれるし、オモシロイ人。


…だと思っていた。
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