詩-ウタ-
……あおがゆぅの事を知ったら……ウチと同じようになっちゃうかもしれない。
ショックが大きすぎるかもしれない。
「……あ、単なる家出だよ~」
ごまかした。
ゆぅの事を言うのが、怖かった。
自分をこれほど馬鹿だと思ったことはない。
イトコの家に家出なんて、すぐバレるに決まってたのに。
結局その日の夜、家に連行され、再び怒られた。
「バカだねぇ~優奈は」
お姉ちゃんにすらバカにされた。
それでも、その日を境にウチは時々家出をするようになった。
それも、高校行ってからの話だけど。