詩-ウタ-
「そっか。でも別々になっても時々は会おうね」
「なんで?」
「え?」
「会う必要なんてないよ。優奈はもう用無しだから」
あの時はまだ、意味がわからなくて。
「今までありがとう」
「なんで……そんなこと言うの?」
「だって、女の子は諦めが悪いんだもん。優奈が一番可愛いでしょ?可愛い彼女がいれば納得するしかないから。女避けだよ」
意味が分からない、というよりも、わかりたくない。
「……嘘だ」
「本当だよ。だからもう優奈は用無しでしょ?別の学校でまた新しく見つけるから、優奈はここまでだよ。ありがとう、すごく助かった」
そのままアイツは去って行ったけど、ウチはその場にずっと突っ立っていて、気付けば涙が出ていた。