詩-ウタ-


一年近く付き合っていたのに、そこには全く想いがなかった。

ウチの一方通行で、その想いを利用されていただけだった。


「……もう、ヤダ……」


だからウチは変わってしまった。

春休みのうちから髪を染めたりピアスをしたり。


もう何を思っても意味なんてない。

たった一年の幸せ……から、一気に落とされた。


他人への興味なんてなくして、深い付き合いはしない。

浅く広く。


幼なじみの柚縷ともだんだん話さなくなった。

ゆぅは常に、優しくてカッコいいって噂の新津くんと一緒にいるようになった。
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