恋日記
桜ハウス、到着。



ピンポーン




「さーくーらちゃーんっ
あーそびーましょー」


「やめんかぁい!!」


「ぐふっ…!」


玄関から桜がいきなり出てきて、
一発、チョップをお見舞いされた。



「いっ…いだい…」


「何が、
『あーそびーましょー』だ。
思わず、
いきなり飛び出てジャジャジャジャン
しちゃったじゃん!」


「全力だったね、
あのジャジャジャジャン」


「ちが~う!!!」



アホな会話をしていた。
朝っぱらから。
しかも大きなボリュームだったらしい。



「あんたたちぃっ!」



「「!?」」



桜ハウスの隣人さん、
山田 花子さんが
いきなり飛び出てジャジャジャジャン
ではなく、
いきなり飛び出てブモモモモ
だった。



「うっさいのよ!!
しゃっしゃ学校ば行かんね!!
せからしかぁっ!!
近所迷惑だがねっ!!
あたしの今日の目覚ましは
あんたたちの声だったんやが!!
しゃーしいにも程があるわっ!」



山田さんの朝のパジャマ姿は
紫のキャミソールのワンピースを着て、
ギャル顔負けのメイクをしている。
そしてふくよかなおばさ…
いや、お姉さんという感じだ。


特徴は、
本気でキレると、田舎弁。



花ちゃんが本気でキレてるみたいなので、
急いでその場を逃亡した。



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