クロッカーの金庫
思い出はある幼い男の子と女の子との出会いから始まり、18歳になるまでの記憶でした。
男の子と女の子はいつも仲良し。
毎日のように城の庭で遊んでいます。
男の子の父親と母親はそれを微笑ましく思いながら肩を並べて笑っています。
成長しても二人は仲良しでした。
女の子は男の子よりも剣の腕がよく、活発で、頼もしい子になりました。
男の子はそんな自分にはない女の子のすごい力に憧れながらも立派に育ちました。
男の子が8歳の時です。
男の子の父親が亡くなってしまいました。
男の子は悲しく泣き続けました。
そんな時も何も言わず、ただずっと側にいてくれたのは女の子でした。
男の子は父親がいなくなった分まで自分がしっかりしなきゃと、頑張るようになりました。
でもその頑張り方には多少無理があったようで、男の子は厳しい人になっていきました。
そんな男の子の様子に女の子は心配でした。
でも男の子は好きな子には弱いところは見せたくないと意地を張り、全部抱えるようになってしまったのです。
男の子が18歳の時、男の子は女の子にプロポーズをしました。
20歳になったら結婚して下さい。と、女の子は男の子のことが大好きだったのでもちろん受けました。