お姫様は最強ヤンキー

総長とご対面





「ぐふふ・・・」



秘密の通路を通って外に出た美衣裟は含み笑いを漏らしていた。

正しく言えば気持ち悪い笑い方だ。



「やった☆外に出られたし。てか輝とか和磨って脳みそあるのかな?あたしが脱走するとか考えないのかな?ま、そのほうが助かったけど♪」


たっぷりと悪態をついている美衣裟は忍び寄る影に気付かなかった。


大きく伸びをしてどこに行こうかと考えたときコンクリートに影が差した。

誰かと思い後ろを振り向くと─────・・・



「誰だお前ぇ」


「誰ですか?」


低い声と高めの声が響いた。


ご最もな質問。


お互い会ったことも、話したことも無いのだから。


ただ言えるのは、凄くカッコイイ。

銀色の髪がオールバックになって、赤い瞳、端正な顔立ち。

見る者を魅了してしまう。


「何見てんだよ」


「ごめん、もうちょっとだけ☆」


「あぁ゛?お前誰だよ」


「あぁ、自己紹介まだだったね。あたし美衣裟、あんたは?」


「お前、俺の事知らねぇの?」









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