お姫様は最強ヤンキー
*美衣娑side*
────────・・・
トイレまで行ったものの・・・。
あたしは鏡の前で突っ立っていた。
そのままジィッと自分の顔を見つめると無性に恥ずかしくなってきた。
「何やってんのあたし・・・。ナルシストみたいじゃん・・・」
自己嫌悪。
でも、あの部屋になんとなく戻りたくないからそのまま立っていた。するとある異変に気付いた。
目が紅い。
あれ?
なんで紅いの??
カラーコンタクトなんてしてないし・・・。
絵の具で塗ったみたいに艶やかなんだけど・・・。
「まぁ・・・いっか。充血かもしれないし治るよね」
そういってアタシは特に気にしなかった。
そしてあたしは倉庫内をブラブラ歩いた。特に何をするでもなく歩いた。
その時だった。突然頭が痛くなったのは。
「っ!!?あぁ゛!!いっつぅ・・・」
脳内を電気が走ってるような感覚がした。
あたしは痛さに耐えられずしゃがみ込んだ。
あの時と似てる・・・。
血の村雨を思い出そうとした、あの時と。
瞼が重い。あぁ・・・だめかもしんない。
「─────────・・・さ!!」