お姫様は最強ヤンキー


小バカにした様に話す拓弥。
その姿、態度に苛立ちを覚える。


「・・・麻友華を離して・・・」


あたしは唸るように話す。
低くて、怒りを含んだ声。


「そう簡単には離さねぇよ」


拓弥はマユカを見ながら言う。
拓弥の意図は────・・・


「交換条件でしょ・・・?」

「お見事」


ニヤッと笑う拓弥。
今すぐに潰したくて堪らない。

そんな衝動を理性で押えながら言葉を絞り出す。



「何が欲しい」


「・・・お前だ。」


「・・・冗談はよせ」


「お前だっって言ってんだろう」


「本気?」


「じゃなきゃ言わねぇよ」



温度差が激しい。

冷たく、感情のない声と、
感情がはち切れそうな声。



「・・・マユカを離してくれるなら交渉成立だ」


「み、みさみさぁ・・・!!」




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