お姫様は最強ヤンキー
「お前ら全員地獄見ろッ!!!!」
低い声で怒鳴る乱舞蝶。
そして、こっちに向かって歩く乱舞蝶。
「お前らいけぇぇ゛!!!」
予め乱闘になる可能性を伝えておいた俺は、愚連隊に命令する。
雄叫びをあげながら奴らは乱舞蝶に向かっていく。
あっという間に囲まれた乱舞蝶。
「さぁ、どうする?」
一人楽しげに呟く俺。
「・・・雑魚は失せてろッ!!」
─────バキッ、ズドンッ、ドカッ
「・・・ッ!!」
俺は息を飲んだ。
乱舞蝶の殴る姿に。
目にも止まらぬ速さで動く蝶。
相手の隙を狙い1発で倒れさせる。
無表情でただ人を殴りつける蝶。
相手はパイプやバットを持っているというのにそれに屈しない。
「ほら、邪魔だよ」
ざっと500人まで片付けたところで、動きを一旦止める乱舞蝶。
まだ、10分も経っていない。
俺はこいつが乱舞蝶と呼ばれる凄さを知った。