お姫様は最強ヤンキー
不安を隠せないヒロをよそにアタシは腕まくりで気合をいれた。
「始めるよ!!」
「大丈夫なんすか・・・?」
夢中になってバイクをいじった。
バイクをいじったことなんか無いのに不思議と手が動いた。
「す、すごいっす・・・!」
「えへへ・・・♪」
「弄ったことあるんですか?」
「ないと思うよ((記憶にないし。))」
「天才じゃないすか!!」
ヒロに散々褒めちぎられて上気分なアタシはある存在を忘れていた。
漆黒のオーラを放つ、魔王を。
「ヒロ!アドレス交換しよう!」
「もちろんっす!!」
意気投合したアタシとヒロは赤外線(?)とやらをつかって交換することになった。
『送信中だよっ♪送信中だよっ♪』
ケータイから可愛らしい音が漏れる。