お姫様は最強ヤンキー
「何?」
「・・・麻友華っつー女がお前に会いに来てる」
「・・・え?」
体が硬直するのが自分でもわかった。
あれから麻友華はずっと学校に来てない。
噂によると入院したらしい。
忽然と姿を消し、突然姿を現す。
「大丈夫だ、アイツに危害を加える様子は見えねぇ。もし有ったとしても俺がお前を守ってやる」
「・・・ありがとう。だけど自分の身は自分で守るから」
「・・・」
アタシの強気発言に奏は驚いたけど「お前らしいな」と言って口元を緩めていた。
奏と一緒に麻友華が待っている部屋に行った。
中に麻友華はいた。
その姿は痩せていて少し疲れたような顔をしていた。
以前の、アタシの知る麻友華はもういない。
「・・・美衣娑・・・」
アタシを見つけて顔を綻ばせる麻友華。
でも今はその姿が痛々しい。