無愛想なCinderella
いつのまにか雨が降り始まっていて、開発センターに戻る頃には私はすっかり濡れていた。
でも、都合がよかった。
よくわからない。
なのに、涙が止まらなかったからだ。
私はたどり着いたセンターの入口で、震える指で先輩の研究室の内線番号を押した。
『はい、隅田で…』
「せんぱ…、助けて………」
『………桐生か?』
私が声にならない声で返事をすると、先輩は住ぐに内線を切る。
すると先輩はすぐに来てくれて、私を先輩の研究室に連れて行ってくれた。