無愛想なCinderella
彼は心配そうな表情で私の顔をのぞき込んでいる。
…なんで!?
だってあのとき、私はあの場所から逃げて―――…
「具合大丈夫か?…雨に当たって、熱あるんだって」
私がいろいろ考えていると、彼はそう言い私の額に手を当てた。
「―――っ!大丈夫だから」
「いいから寝てろ。今送っていくから」
そう言われて初めて気がついた。
…ここは開発センター内の仮眠室。
私が滅多に使わないからか、今まで気がつかなかった。