無愛想なCinderella





じっと彼の顔を見る。


すると、彼は少し困ったような表情で私を見つめ返す。




―――苦しい。


私から離れないで。
また、触れて。


その声で名前を呼んで。


…もう一度だけでかまわないから。






「何で泣いて…?」


彼がそう呟く。



「………わかん、ないっ」





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