無愛想なCinderella
…まつしま、ちひろ。
「女みたいですね」
「よく言われる。俺自身はこの名前気に入ってるんだけどね」
―――そんな会話を続けているうちに、車は今日訪問する相手先の駐車場に入るところまで来ていた。
…先輩以来かもしれない。
こんなに会話が続いて、あっという間に目的地に到着したのは。
「さぁ、到着しましたよ。桐生さんの説明次第で契約になるかどうか決まりますから、よろしくお願いしますね」
「…まぁ、聞かれたらきちんと答えますよ」