無愛想なCinderella
彼女を相手先に連れて行ったときに、俺ははっきりと自分の気持ちを確信した。
相手先の部長は手癖が悪くて有名だったが、是非女性開発者と話がしたいと言うことで彼女を連れていった。
俺の見ていない隙に彼女を別室に連れだし迫っていたソイツに、気づけばこう言っていた。
「―――私の婚約者に何をなさるつもりですか?」
自分でも驚いていた。
けど、気づいた。
俺、あの子が欲しい。
心も身体も、なにもかも全部。