無愛想なCinderella
店内にはぬいぐるみやストラップ、お菓子などたくさんのものが並んでいる。
その中で私はまっすぐある棚に向かった。
…パンダのぬいぐるみ。
あの日買ってほしかったけど言い出せなかったそれは、今なら簡単に買える。
それがなぜだか、今ほしくなったのだ。
「買ってやるよ」
私が一番小さなぬいぐるみを一つ手に取ったとき、隣で私を見ていた彼がそう言った。
「えっ!い、いや、自分で買えますから」
私はそう言って早足でレジに向かおうとした。