こころ
「じゃあ………また連絡する。」
「うん。またね。」
もう少し一緒にいたかったけれど、仕事には行かなければならない。
「………心。」
「うん?」
「………好きだ。」
「うん。私も………。」
真の真剣な表情に、私の胸は高鳴った。
真も、もう少し一緒にいたいって思ってくれてたのかな?
同じ気持ちだったらいいな。
真は私を引き寄せて、ギュッと抱き締めてくれた。
温かくて心地良かった。
この感触を、私は一生忘れたくない。
なのにね、しっかりと掴んでいるはずでも、手のひらからこぼれていく雫のように、だんだんと消えてしまうんだ。
顔をあげて微笑んだあなたの表情、真のぬくもりが……。