こころ
「真!!」

ただ無心に走った。
タクシーに乗り込んで、乱暴にタクシーから降りて、真の元まで走った。






私は信じられなかった。
真が事故にあったなんて。
いたずら電話じゃないの?
なんて。薄い可能性にすがりたかった。




だから。
病院の廊下にいた『彼』が真だと思って、




思わず彼に抱きついてしまった。




「こ、ころ……さん?ですか?」

声がして、顔を見上げてみると、そこにいたのは真ではなかった。


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