こころ
「じゃあ問題ないよ。俺と付き合おう?心ちゃん。」

そう言って私を覗き込む瞳は、凄く真剣で。その瞳に私は瞬間的に圧倒されてしまっていた。

瞳はどこか色っぽくて、少し涙に濡れているかのように光を帯びていたように思う。

「えっ………や、やっぱり無理だよ。好きな人とじゃなきゃ、付き合いたくない。」

―もし付き合って、真君を好きになれなかったら、真君に悪い。―

「俺………心ちゃんのことだけは諦められないから。付き合うのは無理でも、これからは二人で会ったりしてくれない?」

「………それなら、いいよ。」

―何で、真君はそれほどまでに私を想ってくれるのだろう?―

私には、わからなかった。わかっていなかった。
彼のことも、彼の気持ちも、彼の愛情も。



とにかく、真とまた会う約束をして、突然の告白は一先ず終わった。
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