こころ
私は頷いて、話す。



「あの日から一日も……快眠できていないの。」




強がりの私が、どうして進君には、弱い所ばかりみせてしまうのだろう?


「そんなにも………。ねぇ心さん。心さんに独りで苦しんで欲しくなかったから、連絡先教えたんだよ?連絡くれたらよかったのに。」

………フルフルと首を横に振った。

「真はもういないのに、あなたに迷惑かけられないわ。」

私がそういうと、進君の顔が少し苦渋に歪んだ。

「いいんだよ。迷惑だなんて思わない。心さんは、そんなこと気にしなくていい。俺が、心さんの役に立ちたいんだから。」
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