こころ
「真由は………本当にずっと兄貴だけをみてきたんだ。俺、真由が、好きだった。でも真由にとって俺はいつまでも『兄弟』でしかなかった。………兄貴は。兄貴のこころの中には心さんしかいなかったから。真由は、苦しんでた。兄貴は真由を『兄弟』としかみなかった。鈍感だから、きっと真由の気持ちにも気付いてなかったんじゃないかな。」

「………私、を?」
「他の人が目に入らない程想ってた。」




―進。俺はただ一人、たった一人の女の子しか愛せないんだ。その子以外なんて、どうしても考えられない。異常だよな。―
< 86 / 213 >

この作品をシェア

pagetop