【ゴマだれ】REDさんの勉強会レポート【提出用】
『ここが「学校」か。特に何でもないではないか』

我輩が「学校」とやらに着いたのはお天道様が真上に上った頃である。
一応警戒しつつ「学校」へと侵入する。

大きな建物の大きな入り口の前で最初の事件が起こった。


しゅるるるる…

…ん?


ボムッッ!

!? 何事だ!敵か!?何処だ!!

我輩は建物の奥へと一目散に逃げ込む。奇襲とはなかなかやるな!


『コウスケ~ボールはちゃんと蹴れよ~』




…取り敢えず追い掛けてくる気配はないようだ。それにしてもここはいったい?

辺りを見回すとふと覚えのある匂い。

主の匂いだ。

我輩はそれを便りに進んで行く。


…ここか。

我輩はある部屋に辿り着いた。しかも運よく部屋の引き戸が開いているではないか。

引き戸を開けて中へ入ることにしよう。




『ニャァァァ』
『あれぇぇテトぉどうしたの?どうやってきたの?一人できたの?』
『片山さん、授業中ですよ。お喋りは休み時間になさい。』
『スイマセン、大木先生。でもテトが…家の猫が来たものでつい…』


ほぉ…アイツが『学校』とやらのボスか。
挨拶の一つでもせねばな。

我輩はそう思い「大木先生」とやらに近付く。


するとどうだろう。その光景に回りの人間がざわつく。


主は慌てて我輩を抱きかかえるが、時既に遅し。
我輩は今日の興味本意で取ったこの行動を激しく後悔した。


主に抱えられるのとほぼ同時に、何十本もの手が襲い来るではないか!
我輩は髭や尻尾を引っ張られ、もみくちゃにされつつも身をよじり何とか脱出した。

床に着地すると同時にこの「学校」とやらからの脱出を試みる。




< 17 / 53 >

この作品をシェア

pagetop