空と海が交わるとき

ーー同じ人である事に変わりはないーー



いつも湊はそう言っていた




「初めて会ったんだ。海の民を、同じ『人』として見てくれた空の民なんて…。」



「…湊は、空の王子だもん。」



国王様と王妃様の意志を継いで




誰よりも空と海の共存を望んでる




「アイツ…空の王子だったのか。」



彼の言葉にフッと我に帰る。




私今…王子だってバラしちゃった!?




「えっと…今のは…。」



「すげぇな。俺も…空の民のトップは兄ちゃんが良い。」



彼の言葉に私は複雑な気持ちを抱いた。



敵である海の民にも認められるなんて…やっぱ湊は凄い




けどその反面、やっぱり私達とは違うんだと思い知らされた



「そうだ!なぁ、これ…その湊さんに渡してくれねぇか?」





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