空と海が交わるとき
こじれ始めた仲
「こんにちは♪」
玄関のドアを開けた瞬間、満面の笑みを浮かべたのは
クラスメート、佐々木のん。
「…何?」
この時の俺は、明らかに不機嫌な顔をしていただろう
心のどこかで、少し期待していた
莉子が、来てくれたんだと
「不機嫌だね。もしかして莉子だと思った?」
「別に。つうか何の用?」
図星をつかれてますます苛々する。
「これ、今日の分のプリント。2日も学校休んじゃうなんて…次のテストは西脇君の勝ちかな?」