空と海が交わるとき

真由は首を傾げた。



「毎回自分とは違う人物になってるのに、感じた事とか思った事とかは自分みたいに感じるの。

他人事に思えなくて…。まるで、記憶を思い出してるような感じ。」




夢のような、過去の旅に出てるような



けど、その景色を私は知らない



「怖いんだ…。自分じゃない“誰か”が、私を飲み込みそうな気がして…。」



自分が自分じゃなくなる



いつか、そんな日が来そうな気がして




夢が…怖い




ガタン、と俯いた私の耳に音が届いたかと思ったら




私は暖かい体温に包まれた。





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