空と海が交わるとき

今まで居なかった海の姫が帰って来る




何かが



今まで均衡を保ってきた何かが、変わる気がした





「他の空の民は信じられない。けど、あんたやあの兄ちゃんなら信じられる。


このままじゃ、海の民は何かを起こす気がして…。」



男の子は悲しそうに言った。



『海の姫』



そう聞いた瞬間、心臓がドキンと大きく胸打った事は



知らない振りをした。




「…そういえば、君の名前知らなかったね。」



男の子も思い出したような顔を向けた。



「…蒼我。」





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