空と海が交わるとき

握ったその手は、私以上に震えている。




…そうだよね




蒼我君の方が、私より何倍も怖い筈




危険を犯してまで危機を教えに来てくれたのに…





駄目だ、怖がるな





このままじゃ蒼我君は捕まって酷い目に合う




私が…私が護らなきゃ!




「っ…走るよ、蒼我君!」



返事なんて聞かず




私は蒼我君の手を掴み一気に走り出す。




「待ちなさい!」




後ろを振り返らないで





私達は街の方に走り続けた。






< 173 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop