空と海が交わるとき













「でね~、それで…。」




隣でペチャクチャ喋り続けている佐々木を無視して、俺は心の中で溜め息を吐いた。




明日から夏休み




いつもなら、俺の隣には嬉しそうにはしゃぐ司と莉子が居た筈





なのに…今年は何一つ違う





「ねぇ湊、聞いてる?」




覗き込んで来た佐々木に対し、俺は目を逸らす。




「あぁ、聞いてる聞いてる。」



「嘘。違う事考えてたでしょ?」



何で女はこういう事に敏感なんだろう?




「…莉子の事でしょ?」








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