空と海が交わるとき

突然鳴った電話に、俺は誰かも見ずに通話ボタンを押した。



『湊っ！』



「…司？」




どうやら相手は司らしい




司も走っているのか、息切れが聞こえてくる。




「どうしたんだよ司？」




『莉子が…莉子が。』




えっ？





莉子？





『頼む湊！もうアイツを救えるのは、お前しか居ない！』



「落ち着けよ司。一体何が…。」




俺しか莉子を救えない？




『アイツ、海の民とーーー』