空と海が交わるとき







辿り着いた所は、公園だった。


小さい頃、皆で遊んだ場所



「莉子…。」




俺の声に、莉子はゆっくり振り返る。



「…待ってたよ。湊なら、きっと来てくれると思ってた。」




フッ、と笑う莉子。



「もう止めろ莉子。この戦いに何の意味もない。」 


「意味がない…?」



莉子なら分かってくれると



そう信じて、俺は莉子に言った。



「ふざけないで。この戦いは私達海の民にとっては必然な戦いよ。昔あなた達が奪った故郷を返してもらう。」



莉子の瞳が強い視線に変わる。



瞬間、張りつめる空気



これが、海の姫…




「…しゃあねぇな。」



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