空と海が交わるとき




莉子の言葉はどこか震えている。



理解出来なくて、俺は首を傾げた。




「戦いに意味はないとか、止めるとか…空の民に、私達海の民の苦しみの何がわかるっていうの!?」




瞬間、俺は何も言えなくなった。



「何も分かってないくせに…話し合いとか、共存とか…綺麗事ばかりを言う。」




今、ようやくわかった




俺は何も分かってなかったのかもしれない




「私にはわかる…海の民の苦しみも、悲しみも…植え付けられた記憶が、私に訴えてくるの。」



何も分かってないくせに



綺麗事ばかりを述べて





「今度は、あなた達が苦しむ番!


そのために、私はここに存在してる!」





< 254 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop