空と海が交わるとき
「…着いたぜ?」
莉子を抱えながら、俺はある場所に辿り着く。
莉子が最後に、行きたいと望んだ場所
海が見渡せる丘の上
空と海が、交わっている場所
「…綺麗だな。」
何の反応もない莉子
けど、微かに小さく頷いてくれた。
「湊、ありがとね。」
掠れた小さな声で、莉子は囁く。
「ここまで来るのに、凄い遠回りしちゃったけど…湊が居たから、湊の想いが、皆を平和に導いたんだと思う。」
空と海の戦いは終わった
これから、俺達は共に地上で歴史を刻んでいく
「それから…好きになってくれてありがとう。」