空と海が交わるとき

私達は手一杯の飴玉を湊に見せた




ーーねぇ、美味しそうだと思わない?ーー



ーーこのままだと俺と莉子の二人で食べちまうからな!ーー



少しでも、湊に元気になって欲しくて



笑って欲しくて




ーー湊…お願いだから笑ってよ…ーー



ーーって…莉子!?ーー



湊に笑って欲しかったのに



いつの間にか私は泣いていた



ーーちょ、莉子が泣いたら意味無いっていうか、何で泣くんだよ!ーー



ーーだってぇ、湊がぁ!!ーー



オロオロしてる司をそっちのけで、私は声をあげて泣いた




ーー…莉子ーー





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